ミクロ経済とマクロ経済の違いについてです。
ミクロ経済とは
ミクロという言葉の通り、狭い範囲での活動に着目した場合の経済を指します。具体的には、個々の商品や消費者の行動のことです。経済学者の高橋洋一先生は、著書(参考文献を参照)で「半径1メートルの世界」と表現しています。
個々の商品の値段(個別物価)に着目してみると、同じ分野の商品でも値段が様々であることがわかります。
商品を購入する人(消費者)はより多く安く買いたいと考えており、逆に商品を販売する側(生産者)はより多く高く売りたいと考えているため、値段は以下のように需要と供給がマッチするところに決まります。
需要と供給を表す線は曲線であることが現実に近いとされますが、ここでは簡単化のため直線で表現しています。
マクロ経済とは
ミクロが身の回りの経済活動を指すのに対し、マクロ経済は世の中全体の経済活動を指します。
マクロ経済において、物価という言葉は特定の商品の物価(個別物価)ではなく、世の中全体の需要(総需要)と世の中全体の供給(総供給)によって決まる一般物価を意味し、これは個別物価の平均値のようなものと言えます。
需要と供給を表す図は以下のように変化します。
価格 → 一般物価 / 数量 → 実質GDP / 需要 → 総需要 / 供給 → 総供給
一般物価は商品が値下げ(値上げ)には必ずしも一致しないとされます。したがって、身の回り(ミクロ経済)の特定の商品の値段が上がったからと言ってインフレであるとは言えません。
また、マクロ経済には個人や企業のみならず、政府が関与します。政府はマクロ経済政策(財政政策および金融政策)によってマクロ経済を操作することができます。
マクロ経済政策についての詳しい説明は別の記事で記載したいと思います。