腰痛に関して以下の書籍を参考に調べてみました。意外と知らない腰痛の知識をまとめます。
1. 長期の安静は腰に良くない
腰痛になると安静にして寝ることが多いと思いますが、長い間安静にしてしまうと改善が遅れるそうです。
ギルバートらの研究では、いわゆるぎっくり腰で代表される急性腰痛に対する安静期間について検討したところ、二日間の安静と七日間の安静では、多少痛みがあっても安静期間を二日間にとどめていたほうがその後の改善がよいという結果が報告されています。
原因は安静にしすぎることによる筋力の低下であると想定されています。
腰を支える筋肉は腹筋が30%、背筋が70%と言われています。長期間安静にすることでこれらの筋肉が弱まってしまいます。
また、動かさないことによって腰椎の関節が硬くなり、身体が固まったような状態にもなるそうです。
これらのことから、必要以上に動かさないのはかえって腰に良くないと言われています。
2016年11月2日に放送されたNHKガッテンの「解禁!腰痛患者の8割が改善する最新メソッド」でも、寝相がいい人の方が腰痛になりやすいということが紹介されていました。
動かなすぎるよりも頻繁に動かして血流を良くした方が腰痛改善には良いようです。
実は、腰痛持ちの人には「寝返りが少ない」という意外な共通点があり、それを解消すれば腰痛を元から絶てる可能性大!2000人近くの患者さんが症状改善を実感した「腰痛対策の新鉄則」、詳しくはお役立ち情報をご覧ください!
解禁!腰痛患者の8割が改善する最新メソッド – NHK ガッテン!
2. 長期間の痛みが慢性化する理由は神経の連結
通常、触覚と痛覚はそれぞれ別の神経が伝える情報です。しかし、痛みを長い間感じていると、触覚の神経が痛覚の神経と結びついてしまうそうです。
痛みを長い間感じていると、脳で痛みを覚え込んでしまったり、触覚の神経が誤って痛覚の神経と連結してしまったり、交感神経が痛覚の神経に連結してしまったりします。こういった神経の連結を発芽(sprouting)と呼びますが、治りづらい慢性腰痛の原因として考えられています。
触覚が痛覚になってしまうため、触っただけなどでも脳が痛みと勘違いしてしまう状態になります。
3. カイロプラクティックは注意が必要
カイロプラクティックとは1895年にアメリカで生まれた脊椎手技療法です。
この書籍によれば、世界各国で有効であると言われてはいるものの、日本では資格が公的なものではなく教育も整備されたものではないとされています。
整体師による整体・カイロプラクティックの施術所は、国や県で認定された医療機関ではありません。
…
整体・カイロプラクティックの境域は、研修施設や海外での短期的な実地経験のみで、基礎的な医療教育は十分に受けることができずに現場に臨むことになっています。
…
日本では教育が一定ではなく、資格は公的なものではありません。そのために、肩こり、腰痛、頚腕痛をはじめさまざまな病気を、X線などの客観的な検査を行うことなく、安易に頚椎や脊椎、あるいは骨盤のズレやヒズミが原因である、といって医形類似行為を行っていることがあります。
事故が起こらない限りは特に注意もないため、無資格・無免許の施術者になることは容易とされています。
4. 椎間板にかかる負担が大きいのは座っている時
椎間板にかかる負担を測定した実験が紹介されていました。寝ている時が最も負担が小さく、座っているときに大きくなることが確認されたそうです。
ナックムソンは、体重70キログラムの人の第3〜第4腰椎椎間板に圧力計を差し込み、姿勢によってどの程度圧力が加わるかを調べました。仰向けで寝ていると25キログラム、立っていると100キログラム、軽くお辞儀をしたり、椅子に座ったりすると、それだけで150キログラムの圧力が椎間板にかかります。さらに腰掛けた状態で20キログラムの物を持っておじぎをすると、275キログラムの圧力、つまり体重の約4倍の力が加わっていました。つまり、椎間板による痛みが出ている場合には、座っているよりも立っている方が楽なのです。
デスクワークをしている時の方が痛みがでるという場合は、もしかしたら椎間板に負担がかかっているのかも知れませんね。
5. 湿布の成分は皮膚に溜まりやすい
消炎鎮痛効果のある飲み薬と湿布との違いは、薬が腸から入るか皮膚から入るかという点だそうです。
しかし、飲み薬の方が効果が高いのは、湿布の成分が血管に浸透しにくいためです。
湿布薬中の薬は、多くは皮膚の下に溜まっており、飲み薬ほど血管の中に入っていきません。それでも湿布薬だからと言ってやたらにベタベタ貼りすぎるのはよくありません。体中が痛くて一日中枚貼っている患者さんが胃腸障害を起こしてしまった例もありますので、注意してください。
また、湿布には冷湿布(メントール成分入り)と温湿布(カプサイシン成分入り)の二種類がありますが、どちらも筋肉の温度に与える影響は小さいため、基本的には心地よいと思うものを使えば良いそうです。
血行不良などの場合は、皮膚の温度を上げるだけでも幾分か血流が良くなるので、温湿布を使うのもいいかもしれません。
おしまい
今回は書籍「日本人の腰痛(遠藤賢司)」から腰痛に関連する部分の一部を紹介しました。
腰の詳しい構造や起きうる症状、症状が起きた時体の中で起きていることなどが図解や写真付きでわかりやすく説明されています。
腰痛で悩まされている・腰痛の原因を知りたいという方におすすめです。
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