缶詰の内側の化学物質が溶ける? ビスフェノールAの健康への影響と対策

ツナの缶詰

最近、虫や金属片の混入によって回収などのニュースがよく報じられている缶詰の話です。

缶詰の内部に使われている合成樹脂からビスフェノールABPA)という物質が溶け出し、健康に悪影響を及ぼす…という話をニュース記事で見かけたので、詳しく調べてみることにしました。

ビスフェノールAとは

ビスフェノールA(以下BPAと書きます)は、エポキシ樹脂と呼ばれるプラスチックの原料として使用される化学物質です。

缶詰内部に使われている理由は、金属の防蝕塗装としてだそうです。

BPAが健康及ぼす影響

人間や動物の体内に入って、ホルモンバランスを乱して代謝や生殖に悪影響を与える化学物質を環境ホルモンと言います。

ビスフェノールAもこの環境ホルモンとして扱われることがあります。

厚生労働省食品安全部基準審査課「ビスフェノールAについてのQ&A」によると、胎児や子どもに悪影響を及ぼすと書かれています。

動物の胎児や子供が、従来の毒性試験により有害な影響がないとされた量に比べて、極めて低用量(2.4~10μg/kg体重)のビスフェノールAの曝露を受けると、神経や行動、乳腺や前立腺への影響、思春期早発等が認められているという報告がされ、米国、カナダ、欧州連合(EU)ではこうした報告を受け、下記Q6で述べるような対応がなされているところです。

我が国においても、こうした低用量のビスフェノールAの内分泌系への影響に関しては以前より厚生労働科学研究などで研究を進めているところですが、最近の研究成果として、ビスフェノールAを妊娠動物に経口摂取させると、これまでの報告よりもさらに低い用量(0.5μg/kg体重)から当該動物の子供に性周期異常等の遅発性影響がみられたことが報告されています。

ビスフェノールAについてのQ&A|厚生労働省

可能性がある、ではなく認められているというのが怖いところですね。絶対影響があると…。

成人への影響は認められていないようです。

フランスではBPAの使用を全面的に禁止したようです。

最初に講演したフランス・食品環境労働衛生安全庁(ANSES)のゴンバート博士は欧州全体の取り組みを紹介した後、フランスが2015年1月から、ビスフェノールA(BPA)の使用を全面禁止にしたと述べた。

BPAとはプラスチックのポリカーボネートや缶詰サビ防止剤のエポキシ樹脂の原料で、過去の環境ホルモン騒動でも、怪しい物質の代表のひとつになっていた。

環境ホルモンその後 ビスフェノールAはどうなった? | FOOCOM.NET

BPAが含まれる食品

厚生労働省は缶詰を名指ししています。

成人の場合、ビスフェノールAの主要な曝露源としては、缶詰が指摘されています。妊娠されている方がこのような缶詰食品を多く摂取することにより、胎児がビスフェノールAに曝露する可能性があります。

缶詰と一言で言っても、缶詰に入っている食品は様々です。どの種類の缶詰が危ないのでしょうか。

日本生活協同組合連合会のホームページに以下の情報が載っていました。

Q7日本生協連で取り扱っている海外製造の缶詰でのビスフェノールAの溶出量はどうなっていますか?

缶詰の種類 BPA検出量(ppm)
フルーツ缶詰め類 検出せず
マッシュルーム缶類 0.007〜0.009
ミートソース 0.013〜0.025
トマト類 0.023〜0.029
ツナ缶類 0.036〜0.051

ビスフェノールA問題についてのQ&A

ppm(Parts Per Million: パーツ・パー・ミリオン)は、100万分のいくらであるかという割合を示す数値です。

1ppm = 1/1000000 というわけです。

ツナ缶が一番BPAを多く含んでいるようです。トマト缶より多いのは驚きです。

ということはサバ缶とかも危ないんでしょうか?

個人的には手軽にDHA・EPAを取れるので重宝していますが。

フルーツ缶は大丈夫みたいですね。

BPA対策について

よりBPAが少ない内面コーティングの採用が進んでいるみたいです。

缶の内面塗装より環境ホルモンとしての疑いがある物質、ビスフェノールA(BPA)が検出されることが指摘されています。しかし、利用者の不安を解消するため、製缶会社においても新しい内面被覆技術(PETラミネート)の採用などBPAの低減に積極的な取り組みを行っていますので今後も安心して缶詰食品をご利用ください。

缶詰、びん詰、レトルト食品Q&A(安全性) | 資料・統計 | 日本缶詰びん詰レトルト食品協会

BPAに関する最近の研究

2014年に、食品から体内に入る可能性があるBPAは安全レベルになったと発表されました。

FDAは2013年3月に「BPAは食品に関わる現在の暴露レベルでは安全である」との見解を示し、また、2014年7月にこの見解を再確認しています。この見解の根拠となった報告書が2014年11月にFDAのビスフェノールA特集サイト上で公表されました。

米国食品医薬品局(FDA)が「BPAは安全」と結論した根拠を公表 | ビスフェノールA

以下がその特集サイトです。

FDA’s current perspective, based on its most recent safety assessment, is that BPA is safe at the current levels occurring in foods.

Bisphenol A (BPA): Use in Food Contact Application

[日本語訳]
FDA (Food and Drug Administration:アメリカ食品医薬品局) の現在の見解は、最新の安全検証に基づき、食品から取り込む量のBPAは安全レベルと言える。

こちらのサイトには詳しいレポートなどがあります。

おしまい

厚生労働省の文章では、かなり影響があるように書かれていますが、よく見ると最終更新日時が平成22年1月15日と6年前で止まっていることがわかります。

上記FDAの見解や、最新の内部塗装技術を鑑みれば、摂取量は(2008年時点で影響が出ない基準がありましたが、それ以上に)下がっていると言えるのではないでしょうか。

とはいえ、フランスでは全面禁止されている状況などを考えると、胎児(妊婦)や幼い子どもにBPAが入っている可能性のある食品を与えるのは避けるべきかと思います。

でもやっぱりDHA・EPA補給には鯖缶…!

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