メープルシロップとハチミツの健康効果の比較

最終更新日時 : 2017年6月5日
楓の木の葉

メープルシロップハチミツは、どちらも甘くて粘性のある液体です。

パンにつけたりなど似たような使い方をされる食品ですが、その栄養成分や健康効果に違いはあるのでしょうか?

それぞれの特徴と栄養成分を比べてみました。

メープルシロップとは

メープルシロップの原材料名を見ると「楓の樹液」と書かれています。

メープルシロップの原液には、主にサトウカエデシュガーメープル)という種類の楓の樹液が使われています。

サトウカエデは大型の葉を付ける楓で、大きなものでは長さが15cmくらいになると言われています。

カナダのケベック州からアメリカの南のフロリダ州まで幅広く生息している木で、公園に普通に植えられていることも多いそうです。

カナダのケベック州とアメリカのフロリダ州の地図

このサトウカエデの木から出てくる透明な生の樹液をメープルウォーターと呼びます。

メープルウォーターの主成分は、水分がほとんど(約98%)で、残りが砂糖の主成分となっている糖「スクロース」です。

これを煮詰めて水分を飛ばして濃縮することで、スクロースが70%ほど含まれるシロップができます。このときに、市販されているメープルシロップの色(褐色)になります。

メープルシロップの栄養

ミネラルが豊富

以外にもミネラルが豊富です。様々なミネラルが含まれますが、特にカリウムカルシウムマグネシウム亜鉛マンガンが多いです。

メープルシロップの成分の特徴はミネラルの含量が高いことであり、とくに K、Ca と Mg が多量に含まれることが良く知られている。
秩父産カエデメープルシロップを用いた新規蜂蜜の開発

大さじ一杯(約20g)に以下のミネラルが含まれます。

ミネラル名 含まれる量(mg) 1食あたりの摂取目安に対する量(%)
カリウム 50 6
カルシウム 16 7
マグネシウム 4 4
亜鉛 0.3 10
マンガン 0.4 35

メープルシロップ – カロリー計算/栄養成分 | カロリーSlism

糖分が70%

また、この量でカロリーは54kcal炭水化物(糖質)は14gほど含まれています。

20gのうち14gは糖分というわけです。前述の通りに糖分が70%ほど含まれていることがわかります。

たんぱく質と脂質はほとんどありません。

紅葉と楓の違い

紅葉と楓は葉がとても似ているのになぜ区別されているのか疑問に思ったことはないでしょうか。

調べてみると、属としては同じ植物のようです。海外では区別せずにすべてメープルと呼ぶそうです。

英語ではもみじをJapanese mapleと表記され、直訳すると「日本のカエデ」として認識されており、モミジとカエデを区別しているのは日本人だけです。
外国ではカエデ属植物を全て「maple」と呼ばれています。モミジもカエデも同じカエデ属の植物ですので分類学的に言えばカエデという大きなくくりの中にモミジという種の群があるイメージです。
もみじとかえでの違い – もみじかえで研究所(岐阜県多治見市)

紅葉は楓の一種ということですね。

ハチミツとは

ハチミツ 蜂蜜

蜂蜜(はちみつ)は、ミツバチが花の蜜を集めて巣の中で加工した粘性のある液体です。市販のものは大体黄色ですが、元となる蜜の種類によって若干色合いが変わるみたいです。

Wikipediaによれば、蜂蜜の80%は糖分だそうです。

蜂蜜(はちみつ)とはミツバチが花の蜜を採集し、巣の中で加工、貯蔵したものをいい、自然界で最も甘い蜜といわれる。約8割の糖分と約2割の水分によって構成され、ビタミンとミネラル類などの栄養素をわずかに含む。

…(略)…

糖分のほとんどはグルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)で、少量のオリゴ糖とスクロース(ショ糖)、さらにデキストリンも含まれる。
蜂蜜 – Wikipedia

はちみつの栄養

100gあたりの栄養成分を以下の表にまとめます。

栄養成分
エネルギー 294kcal
たんぱく質 0.2g
炭水化物 79.7g
ナトリウム 7mg
カリウム 13mg
カルシウム 2mg
リン 4mg

はちみつの栄養成分 | はちみつCAFE | サクラ印はちみつ | 加藤美蜂園本舗

確かに糖質(炭水化物)が80%近く含まれています。

「花のミツ=ハチミツ」ではない?

蜂蜜は高い糖度の蜜ですが、元になる花の蜜はそこまで糖分が豊富ではありません。

ミツバチは花の蜜を巣の中で膜状に加工するのですが、その際に水分が抜けるのと、蜂が出す酵素によって甘いミツに変わるそうです。

はちみつの健康効果

基本的にハチミツに含まれている栄養分は糖分と水だけです。

カリウムの一日の推奨摂取量が2500mgですから、ミネラル補充にハチミツはあまり効果がないことがわかります。

ハチミツを100gも一度に食べることは、日常の食生活の中ではありえないため、実際にはミネラルは無いに等しいと言えます。

ビタミンやポリフェノールに関しては含まれてはいるもののかなり微量です

ハチミツは基本的に糖が主な成分で栄養学的には砂糖と大差ないにもかかわらず、健康に良いといった宣伝があったり値段が高いものから安いものまでバラバラだったりする非常に面白い食品です。品質に関する明確な定義や基準がないのに高値で取引されるものがあるため偽装食品の標的となりやすいものです。「健康食品」のことがよくわかる本 日本評論社 畝山智香子

ハチミツにはコリンが含まれる?

コリンというビタミンの様な働きをする成分があります。コリンはミツバチの口から分泌されるため、ハチミツの中に含まれるそうです。

コリンはミツバチの咽頭腺から分泌されるローヤルゼリーに含まれる物質であり、ミツバチが花の蜜の水分の発散と並行して同じく口器を用いて咽頭腺から分泌されたローヤルゼリーを女王蜂の幼虫に与える作業を行うため、ローヤルゼリー中のコリンが蜂蜜に混入すると考えられる。
蜂蜜 – Wikipedia

コリンには以下のような効果があると言われます。

Choline is a water soluble nutrient that is related to other vitamins, such as folate and those in the B vitamin complex family. Just like B vitamins, choline plays a similar role in terms of supporting energy and brain function, as well as keeping the metabolism active.
What is Choline? Big Benefits & Signs of a Deficiency

[日本語訳]
コリンは葉酸やビタミンBの仲間などの他のビタミンに関わる水溶性の栄養である。
ビタミンBと同じ様に、コリンは栄養補助や脳機能補助、代謝機能の維持などの役割を担う。

とあるテレビ番組では、コリンに以下の様な効果があると紹介されていました。

①ハチミツに多く含まれる「コリン」という成分に、コレステロールが血管壁に入り込むのを防いで動脈硬化を予防する働きや、血管を柔軟にして拡張し、血圧を下げる働きがあるという。
②コリンから作られる、アセチルコリンという物質が脳に作用し、認知症を予防する働きもあるといわれている。
主治医が見つかる診療所:テレビ東京

しかし、これも明らかに微量なため、大きな健康効果をもたらすとは考えにくいのではないでしょうか。

実際、コリンはそのほとんどがアミノ酸から合成されると言われているため、食品から摂取する必要性は低いかもしれません。

私たちの食事におけるコリンの供給源は、主として牛や鶏のレバー、卵、小麦胚芽、ベーコン、乾燥大豆、豚肉に存在するレシチンの消費に由来しています。
レシチン、コリン、健康 それらの関係についての理解を深めるために

「様々なミネラルやビタミンが含まれています!」と謳うサイトも見かけましたが、ちょっと乱暴なのではないでしょうか。

素早くエネルギーになる

ハチミツはエネルギーを素早く補充するという観点からは優秀な食品みたいです。

上記の通り、ハチミツはグルコースとフルクトースが主成分ですので、消化の過程が必要なく、直接エネルギー源として吸収できます。

ちみつの主成分は果糖とブドウ糖で、どちらもこれ以上分解する必要のない単糖類です。ご飯やパン、砂糖などの各種糖質が体内でエネルギーとして使われるためには、ビタミンB1やカルシウムを使って、ブドウ糖と果糖あるいは麦芽糖に分解した後、消化吸収されますが、はちみつは即エネルギーとして使うことができます。
はちみつの栄養成分 | はちみつCAFE | サクラ印はちみつ | 加藤美蜂園本舗

血糖値が上がりにくく低カロリー

グルコースとフルクトースの比率を比較すると、フルクトースの方が若干多い傾向にある。グルコースとフルクトースはともに単糖であり、摂取後体内でそれ以上消化・分解する必要がなく、短時間で体内に吸収される。さらにフルクトースの吸収速度がグルコースのおよそ半分であることから、吸収によって血糖濃度が急激に変動することはない。
蜂蜜 – Wikipedia

さらに、砂糖に比べて同じ量のカロリーが低いです。

上白糖が100g当たり384Kcalであるのに対して、ハチミツは294Kcalと低カロリーです。
はちみつの甘さと栄養成分 | はちみつ | 山田養蜂場のみつばち健康科学研究所

はちみつが固まる理由

品質に問題はないようです。固まるのは15~16℃以下です。

溶かすときは、あまり高温にならないようにすると良いみたいです。

結晶した場合、45~60度のぬるめのお湯に入れてゆっくりと溶かすと風味が損なわれにくいです。はちみつの種類の中でも、色が濃い目のはちみつは結晶しやすいです。反対にアカシアはちみつは、結晶しにくいです。また、ハチミツは花の種類(蜜源)によって品質劣化の遅速がありますので、結晶の有無だけで良し悪しは判断出来ません。結晶の形状は千差万別でカビのように見えるものもありますが、ハチミツの中にはカビは生えませんので安心してお召し上がり下さい。
結晶について | 日本蜂蜜株式会社

はちみつにカビは生えないようです。

はちみつの注意点

ハチミツには微量のボツリヌス菌が含まれる場合があります。1歳未満の幼児は、このボツリヌス菌を無毒化するほどの腸内細菌を持っていないためボツリヌス症を発症する可能性があります。

それ以外にも、ハチミツは様々な花から集められた蜜が含まれますので、予期せぬ有害物質が混入することがあります。成人であれば問題ないですが、1歳未満の抵抗力のない幼児にはハチミツを与えないようにしましょう。

おしまい

はちみつは糖分以外の栄養がほとんどありませんでしたが、メープルシロップはミネラルが豊富みたいです。

栄養分の観点からはメイプルシロップの方が優れていますが、すばやくエネルギー補充をしたい場合はハチミツが向いていると思われます。

参考

メープルシロップの生産量を5~6倍に引き上げることができる新技術 – GIGAZINE

サトウカエデ(砂糖楓) – 庭木図鑑 植木ペディア

メープル(サトウカエデ) Acer saccharum

薬の窓口 No.124 岡山大学医学部歯学部附属病院薬剤部 医薬品情報室発行

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