スイカやトマトの赤い色素であるリコピンの健康効果について

最終更新日時 : 2016年11月12日
トマトケチャップ

リコピンという栄養素をご存知でしょうか。

リコピンはファイトケミカルと呼ばれる様々な健康効果がある化学物質のひとつで、トマトやスイカ、ピンクグレープフルーツなどの赤い色をしている果実に含まれるカルテノイド(色素)です。

リコピン自体が赤い色をしています。

トマトなどが赤い色をしているのは、このリコピンの色です。

グアバもピンクグレープフルーツも中を見ると鮮やかな赤をしています(以下の写真のように)

ピンクグレープフルーツ

パパイヤはどちらかといえば黄色に近いですが、リコピンが含まれている果物です。

リコピンの健康効果

リコピンには以下のような健康効果があることが様々な研究を通して証明されています。

強い抗酸化作用による疾患予防効果

抗酸化作用とは、活性酸素と呼ばれる不安定な酸素の仲間を取り除く効果です。

呼吸で取り込んだ酸素の数%は使い切れずに活性酸素に変化します。

活性酸素自体は殺菌作用などを持っており、体に必要な働きもしますが、過剰に増えてくると問題が起きます。

例えば、血管内皮細胞に依存した弛緩作用が弱まり、動脈硬化の原因になることが確認されています。

人間は生命を維持するため、空気を吸って生活しています。この空気の21%は酸素です。そして酸素を毎日500Lほど消費しています。ところで身体の中に入った酸素がすべてエネルギーをつくるために使われれば良いのですが、使われなかった酸素は酸化されてしまいます。つまり、数%の使われなかった酸素は、活性酸素や一酸化窒素(NO)などの活性分子種に変えられています。そして、これらはDNAなどの身体の成分と反応して、生理作用だけでなく、病理作用も発揮します。しかしながら、抗酸化防御システムとよばれるものにより巧妙に制御され、病気にはすぐにならないようになっています。正常時にはこれらラジカル(活性酸素やフリーラジカル)は、生命維持のため使われていますが、この防御システムをくぐり抜けたものは、徐々に細胞を傷害し、病気の時には急激に生体を傷害します。
活性酸素とフリーラジカル | 研究紹介 | 奥羽大学

抗酸化作用を持つ栄養素として有名なのはビタミンEですが、リコピンはビタミンEの100倍以上の抗酸化力を持つことが確認されています。

「カロテノイド」の中でも、とりわけ「リコピン」は抗酸化作用が強く、その作用はビタミンEの100倍以上にもなることが分かったのです。
カゴメ株式会社 > もっと知りたい トマトと野菜 > トマト大学 > 医学部 > トマトに含まれるリコピンとは?

中性脂肪の燃焼に有効

マウスを用いた実験で、トマト(トマトジュース)の中に脂肪燃焼作用を有する成分が多く含まれることを京都大学などの研究機関が発見しました。

河田照雄 農学研究科教授(生理化学研究ユニット兼任)、金英一 同研究員らの研究グループは、柴田大輔 財団法人かずさDNA研究所部長(生存圏研究所客員教授)、日本デルモンテ株式会社、千葉県農林総合研究センターとの共同研究で、脂肪肝や高中性脂肪血症などの脂質代謝異常の改善に有効な新規成分13-oxo-9,11-octadecadienoic acid (13-oxo-ODA) をトマトから見出し、肥満マウスにおいて顕著な改善効果が得られることを確認しました。
トマトから脂肪肝、血中中性脂肪改善に有効な健康成分を発見:効果を肥満マウスで確認 — 京都大学

脂質異常症などを予防する効果があることが示唆されています。

がんを予防する効果

リコピンには以下のようなガンを防ぐ効果があることがわかっているそうです。

Scientific studies show that lycopene helps prevent prostate, lung, and stomach cancers. There is also some evidence that cancers of the pancreas, colon and rectum, esophagus, oral cavity, breast, and cervix could be reduced with increased lycopene intake.
How Lycopene Helps Protect Against Cancer | The Physicians Committee

[日本語訳]
リコピンは前立腺、肺、胃のガンを防ぐことが科学的研究によって示された。また、膵臓や結腸、直腸、食道、乳、子宮のガンや虫歯にも効果があるという幾つかの証拠がある。

リコピンを効率良く摂取するには

トマトケチャップを食べる

トマトケチャップはトマトを凝縮した調味料ですので、同じ分量の生のトマトを食べるよりも、効率良くたくさんのリコピンを摂取することができます。

カゴメトマトケチャップは大さじ2杯でトマト1個分のリコピンを摂取することができます。

…(略)…

「リコピン」はもともと油に溶けやすい性質があります。そのため油を使った調理法によって吸収率がグンとアップ。しかも熱にも強く、炒めたり煮込んだりしても成分はそれほど減少しません。つまりトマトを加工した調味料などにも「リコピン」はたっぷり含まれているということ。
カゴメ株式会社 > カゴメトマトケチャップ > トマトケチャップのおいしい話

トマトケチャップと聞いて塩分などが気になるという方がいるかもしれません。

しかし、実はトマトケチャップはかなり塩分が低めの調味料です。

その証明として、以下の2つのトマトケチャップ製品と醤油の塩分を比較して見ます。

トマトケチャップの栄養成分表

以下の2つのトマトケチャップ製品の100gあたりの栄養成分を表にまとめると以下のようになります。

  • カゴメ トマトケチャップ
  • カゴメ ケチャップハーフ

カゴメ トマトケチャップ
栄養成分
エネルギー 118kcal
たんぱく質 1.6g
脂質 0g
炭水化物 27.9g
糖質 不明(予測値: 22.2g)
食物繊維 不明
ナトリウム (食塩相当量) 1.4g (3.6g)
カリウム 430mg
リコピン 18mg

カゴメ トマトケチャップ 500g|商品情報(ラインナップ・原材料・栄養成分)

カゴメ ケチャップハーフ
栄養成分
エネルギー 53kcal
たんぱく質 1.3g
脂質 0g
炭水化物 不明
糖質 11.1g
食物繊維 1.9g
ナトリウム (食塩相当量) 560mg (1.4g)
カリウム 320mg
リコピン 18mg

カゴメ ケチャップハーフ|商品情報(ラインナップ・原材料・栄養成分)


一部書かれていない栄養成分がありましたので、予測値として表に記載しています。

「カゴメ トマトケチャップ」の糖質の予測値ですが「カゴメ ケチャップハーフ」の説明文が以下のようであることから計算しています。

カロリー、糖質、塩分50%カットはそのままに、さらにおいしく使いやすくなりました。

したがって「カゴメ トマトケチャップ」にはハーフの2倍の糖質が含まれていると予想されます。

塩分の比較

トマトケチャップに含まれる塩分は多くても100gあたり3.6g程度です。

一度の食事に使用するトマトケチャップの量は、おそらく10gにも満たないくらいかと思います。

そう考えると、一回の食事で使うトマトケチャップからの摂取塩分は0.3g程度になるかと思われます。ハーフの場合は0.15gぐらいです。

これと「キッコーマン いつでも新鮮味わいリッチ減塩しょうゆ」の塩分量を比較してみます。

こちらの商品の大さじ1杯(15.0ml)あたりの食塩量は1.4gとなっています。

同じ減塩商品で大さじ2杯あたりの食塩量を比較してみると…

調味料 大さじ一杯のg数 食塩量(g)
醤油 18 1.40
トマトケチャップ 15 0.21

1mlは1gではないのでご注意ください

キッコーマン いつでも新鮮味わいリッチ減塩しょうゆ | 商品情報 キッコーマン

こうしてみると、トマトケチャップは調味料としてはかなり塩分が抑えられていると言えます。

トマトケチャップは、塩分が少なくリコピンも摂取できる理想的な調味料と言えるのではないでしょうか。

トマトケチャップの注意点

トマトケチャップは開封後、あまり鮮度が長持ちしません。

開封後は冷蔵庫に保管し、1ヶ月程度で使い切るのがよいとされています

一人暮らしの方は、大きいトマトケチャップを買っても使い切れないかもしれませんね。

イチゴの赤はリコピンではない

赤いと言ってもイチゴは例外で、イチゴの赤さは別の物質によるもののようです。

While tomatoes have gotten the most press when it comes to their lycopene content, you might be surprised to hear that watermelon is also a source of lycopene with 15 to 20 milligrams for every two-cup serving. Other sources include papaya, pink grapefruit, and guava. (Strawberries are red, but they get their color from another compound other than lycopene.)
Watermelon Board | Lycopene Leader

[日本語訳]
トマトがリコピンを含むものだと最もよく喧伝されています。しかし、驚くかもしれませんが、スイカもまた2カップで15〜20mgのリコピンを含んでいる栄養源なのです。他にリコピンを含む栄養源はパパイヤ、ピンクグレープフルーツ、グアバなどがあります。(イチゴは赤いですが、その赤さは別の化合物由来のものです)

トマトやスイカは中身まで赤いのに対して、イチゴが赤いのは表面だけです。

おしまい

赤い色といえば、鮭や海老、蟹の赤い色もアスタキサンチンという高い抗酸化作用を持つ物質の色だそうです。アスタキサンチンはビタミンCの数千倍の抗酸化作用を持つと言われています。

アスタキサンチンとは-アスタキサンチンラボ

カゴメケチャップハーフ 275g×5本

比較させていただいた醤油

いつでも新鮮 味わいリッチ減塩しょうゆ 200ml×3個

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