爪の横側に爪が食い込んで炎症を起こす症状について、その種類と原因・対策についてです。
巻き爪とは
巻き爪とは、爪の左右の端が内側に曲がって指の肉に食い込み炎症を起こす症状です。
陥入爪(かんにゅうそう)も巻き爪のひとつと一般的には思われていますが、医療機関では区別されることが多いようです。
これらの症状の特徴を以下にまとめます。
巻き爪の特徴
見た目の爪の曲がり具合が大きく、ひどいものではCの字のようになります。
爪が肉に刺さるわけではなく、爪の間の肉を圧迫することで痛みや炎症が発生します。
陥入爪の特徴
爪の一部が指に突き刺さった状態になる症状です。
刺さっているため強い痛みを感じます。見た目は巻き爪ほど曲がってはいません。爪の両側が真下に伸びて刺さる場合が多いようです。
(この記事では以降、陥入爪も含めて「巻き爪」と表記します)
巻き爪は手の指、足の指どちらにも起こります。特に、足の指に起こると、歩くたび爪が肉に食い込むため悪化しやすく、常に痛みを感じることになります。
巻き爪の原因と予防方法
爪を短く切りすぎない
爪を短く切る、特に爪の端が丸くなるように短く切ると、爪の周りの肉が爪に向かってきます。
そのため、爪への圧迫がおこり、爪を巻き込んでしまいます。
いわゆる深爪は巻き爪になりやすい爪の切り方です。
また、重要なのは巻き爪になってしまってもその部分の爪を短く切ろうとしないことです。
巻き爪になった場合、どのように爪を切れば良いのか困ったことはないでしょうか?爪が肉に食い込んで痛みを感じると、少しでも痛みを軽減しようとその部分を深く切ろうとされる場合があります。
しかし、深く切ることはかえって逆効果。切ったときは、食い込みが軽減され痛みは治まりますが、再び爪が伸びる時に以前よりも食い込んで悪化することがあります。巻き爪において深爪は決してしてはいけない切り方なのです。
巻き爪 | ドクターネイル爪革命 | 痛くない足の爪のケア
爪を切る場合は、爪が指の先からはみ出した部分だけを切るようにします。指に重なっている部分は切らないようにするのが正しい爪の切り方のようです。
靴のサイズや種類を確かめる
小さい靴を履くと、指先が圧迫され足指の爪が食い込みやすくなるため、巻き爪が起こりやすくなります。
つま先が尖った靴(女性のハイヒールやパンプスなど)は爪に負荷がかかり巻き爪の原因になる可能性があります。
極端な歩きすぎ・歩かなすぎ
山登りのような長時間にわたる負荷の高い歩行は巻き爪の原因です。
しかし、適度な歩行で爪に圧力をかけないと巻き爪になることがあるとも言われています。
巻き爪になる原因はいろいろありますが、第一には爪が受ける圧力が弱すぎる場合。爪は元々内側に巻きやすい性質があるのですが、立ったり歩いている時に圧がかかることで地面と平行の形を維持しています。ですから、体重をかけないでいると曲がっていくのはあたりまえ。長期間寝たきりになった途端、巻き爪になるなんていうのもよくある話です。
「巻き爪」治療の常識が変わった! 再発しない最新治療「NaOH」に注目|シティリビングWeb
適度な運動が巻き爪予防効果を生むようです。
自分でできる巻き爪治療
爪の食い込みを防ぐ応急処置として自分でできる方法です。肉をテープで引っ張って爪から離すことで食い込みを抑えます。
詳しくは下記の引用元サイトを御覧ください。詳しい治療手順が写真付きで掲載されています。
テーピング
テープを爪が食い込んだ皮ふに貼って、その後らせん状にねじりながら引っ張りつつ趾にテープを貼ります。テープの張力で皮ふを爪から離すことが目的です。らせん状にするのは、直線状に一周巻いてしまうと皮ふの血流が悪くなることがあるからです。 爪を切りすぎて生じたような一過性の陥入爪であれば、このテーピングで十分改善が期待できます。
陥入爪
医療機関での巻き爪治療法
ワイヤー式爪矯正治療
悪化する前であれば行うことのできる治療法です。
専用のワイヤーを爪の左右の端に引っ掛けて、それを引き上げることで巻き爪を矯正する方法です。
手術をせずに巻き爪を少しずつ矯正していく方法で、痛みはほぼないそうです。
デメリットとしては、治療が長期間になることです。
フェノール法
爪の根元をフェノールという薬品で腐蝕させて爪を部分的に生えなくする治療です。
治療の術後の様子などは下記引用元サイトを御覧ください。
フェノール法
・爪の変形が高度な陥入爪に対する手術法です。
・爪の変形が高度でなく、食い込んでいるだけの場合は抜爪術で対応します。
・炎症が起きている状態でも施行できます。
・手術当日から入浴できます。
・保険診療になります(手術代:3割負担で5,200円)
切除手術
麻酔をして爪を根元まで切り取ってしまう方法です。食い込みの原因となっている爪を取り除くのですから、痛みをなくすには最も確実な方法です。
しかし、巻き爪は一度手術を行っても再発する可能性の高いと言われています。
おしまい
巻き爪の原因は人によって様々です。遺伝的要因や骨の変形が原因である可能性もあるため、医療機関でしっかり原因と特定してもらうことが重要と言えるでしょう。
自分でできる巻き爪対策としては、爪を指に食い込まないように抑えるワイヤーが市販されています。
痛みを感じる方は試しに装着してみるといいかもしれません。
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