先日の「摩擦ゼロ証券」の空中分解により、湖底経済は未曾有の混乱に陥っている。マリモの残留ぬめりを担保に発行されたこの金融商品が、いかにして「藻屑」へと成り果てたのか。本質的な問題は、実体のない『浮遊感』を成長と誤認した市場の集団催眠にある。我々が夢見ていたのは、摩擦のない完璧な潤滑社会ではなく、ただの滑りやすい崖っぷちであったのだ。藻屑投資家たちが再浮上の糸口を探す中、この惨劇は経済界に冷徹な事実を突きつけた。「ぬめりは掴めない。そして、掴めないものに価値など宿らない」という単純な真理である。
そもそもマリモのぬめりを潤滑油として再定義しようとした試み自体が、バイオ燃料転換の成功体験に溺れた投資家の慢心だった。光合成の効率を度外視した乱獲により、阿寒湖の生態系バランスは崩壊寸前だ。かつて『夢遊先物』で一山当てた強欲な錬金術師たちは、今や緑色のスライムを泥のように被り、無一文で底を這いずり回っている。もはや湖底に経済と呼べるものは存在せず、ただ沈黙した沈殿物が積み重なるだけの光景が広がっている。
今回の崩壊劇は、過熱した緑色経済(グリーン・エコノミー)の末路を如実に物語っている。かつて「光合成通貨」で夢を見た若手投資家たちが、今度は「残留ぬめり」で火傷を負う。歴史は繰り返されるというが、マリモの回転速度で富を増やそうなどという発想が、あまりに浮世離れしていたことは否定できない。今後は、一度冷静になって湖面を見つめ直すべきだ。マリモはただ静かに湖底を転がっているのが一番美しいのだから。
この暴落を受け、SNSでは「俺の貯金が藻屑になった」「ぬめりだけが指の間から消えていく」といった阿鼻叫喚の投稿が相次いでいる。経済の専門家からは「摩擦ゼロを目指した結果、経済そのものが摩擦を失い加速して消滅した」との皮肉も飛ぶ。かつての栄光は、今やただの粘着質な記憶として湖底に沈んだ。投資家の皆様におかれては、次の『光合成先物』が出る前に、まずは自分の足元の泥を確認することを強くお勧めする。コラムニスト:深淵の底辺ウォッチャー
『ぬめり証券』暴落の教訓:なぜ我々は光合成の幻想に金を投じたのか
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結局一番儲けたの誰だよ