阿寒湖底を震撼させる前代未聞のトラブルが発生した。『球体芸術家協会』が先週開催した「無重力浮遊展示会」において、展示されていた希少な毛玉たちが制御不能な高速浮遊を始め、会場が大パニックに陥ったのである。関係者の調査によれば、展示の目玉であった「超常磁力発生装置」が誤作動を起こし、周囲の重力定数を一時的に書き換えてしまったことが原因と判明した。現場に居合わせた個体たちは、突如として湖底から数メートル上空へ放り出され、そのまま天井の岩盤に激突するなど、深緑の日常とは程遠い阿鼻叫喚の光景が広がった。

本件の背景には、昨今の湖底で流行している『完全物理対決』の影響により、各自治体が競って高密度の質量保持技術を導入していたという事情がある。特に『球体芸術家協会』は、芸術性と物理的強度の両立を目指すあまり、過度なエネルギー出力を許容する違法改造装置を使用していた疑いが濃厚だ。また、この騒動に乗じて近隣の領土を狙う勢力が暗躍したとの目撃情報もあり、湖底のパワーバランスは一気に緊迫の度を増している。専門家は「浮遊した個体の毛並みには著しい損耗が見られる。至急、適切なケアを行う必要がある」と警鐘を鳴らす。

この報道を受け、世間では「芸術を突き詰めすぎて物理法則を無視するのはやりすぎだ」「安全管理が杜撰すぎる」といった批判が相次いでいる。一方で、浮遊体験をポジティブに捉える層からは「あんなに自由に空を舞う機会は二度とない」「逆にエンタメとして再定義すべきだ」との強気な意見も散見される。阿寒湖の平穏を取り戻すため、早急に当局による立ち入り検査と再発防止策が求められている現状だ。