湖底議会において、長年の宿敵である甲殻類との「平和的相互扶助」を掲げる『ザリガニ外交推進派』が、突如として『ハサミ無力化条約』の批准を迫り、議場はかつてない緊迫感に包まれた。推進派は、これまでの防衛一辺倒な姿勢を改め、甲殻類の労働力を利用した『湖底再開発計画』の推進を主張。しかし、これに猛反発する『完全独立球体派』は、天敵と手を取り合うことは全生命の危機であると断固拒否し、議会場である浮草の城は一時、激しい緑色の胞子嵐に包まれる事態となった。
古くから湖底に君臨する自治体にとって、天敵の侵入は存亡の危機であり、これまで防壁強化や物理的な排除を基本政策としてきた。今回提出された議案は、天敵のハサミを安全な素材で包むという条件付きの共生だが、多くの構成員からは「結局、食卓に並べられるだけではないか」との疑念が根強い。推進派リーダーは、甲殻類のパワーを利用すればより深い光合成ポイントへの移動が可能になると弁明したが、伝統派からの反発は収まる気配を見せない。
背景として、最近の湖底では特定の光合成環境の奪い合いが激化しており、一部の個体が生存圏を求めて天敵の縄張りに接近するという異常事態が報告されていた。今回の外交策は、力による対立を避け、実利を求める『共生経済特区』という新たな概念の実験的な試みとして注目されている。しかし、防衛を専門とする警備局は、この条約が締結されれば甲殻類の不法入国が容易になり、結果として全個体の消滅を招くと警鐘を鳴らしている。
世間の反応は冷ややかであり、SNS上では「ハサミを捨てた野獣を信じるのか」「裏切り者が多すぎる」といった厳しい意見が飛び交っている。特に若年層の個体からは、安全な生活を脅かされることへの恐怖に加え、推進派が裏で甲殻類から何らかの利権を受け取っているのではないかとの陰謀論も浮上。次回の公聴会では、推進派が隠し持っているとされる『秘密協定書』の公開を巡り、さらなる大混乱が予想される。
湖底議会に激震!天敵との共生を謳う『ザリガニ外交推進派』の暗躍で全域がパニックに
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食べられる未来しか見えないんだけど