湖底議会において突如として強行採択された『緑の毛玉参政権』の撤廃を巡り、水底社会全体を揺るがす前代未聞の政治的混乱が生じている。ことの発端は、長年にわたり議会の多数派を占めてきた「真球至上保守党」が提出した緊急動議であった。同党は、いびつな楕円形や偏平な形状をした個体による「不完全な意思決定」が湖の生態系秩序を乱していると主張し、完全な球体を形成していないすべての藻類集団から参政権を剥奪する法改正を単独過半数で可決させたのである。この暴挙に対し、権利を奪われた非対称の住民たちは即座に猛反発し、湖底全域を巻き込んだ大規模な実力行使へと踏み切る事態となった。
剥奪通告を受けた直後から、被害を受けた緑の集合体たちは一斉に底土から離脱し、潮流に身を任せた無期限の「光合成ストライキ」に突入した。水深の深いエリアで一切のエネルギー生産活動を停止した彼らは、「光を受け取る権利なき者に酸素を供給する義務はない」と記されたプラカード代わりに気泡を掲げ、水流を完全にせき止める形で抗議の意思を示している。このストライキの余波により、湖底都市の各所で深刻なエネルギー不足が発生し、行政機能や交通網が完全に麻痺する異常事態に陥った。保守派議員らは慌てて「対話による解決」を模索しているものの、ストライキ指導部は「形状による差別の完全撤廃」が実現するまで一切の妥協に応じない姿勢を崩していない。
今回の騒動の背景には、近年の温暖化に伴う水温の上昇と、それに起因する藻類全体のシルエットの多様化がある。従来は綺麗に円を描いていた個体が環境変化によってやや歪むケースが相次ぎ、純血主義を掲げる保守層と、多様な形状を受け入れるべきとするリベラル派の間で長年にわたり火種が燻っていた。そうした中で今回の参政権剥奪法案が強行されたことは、単なる形の違いを超えた根深い階層対立を表面化させる結果となった。専門家の間では、このままストライキが長期化すれば湖底全体の自浄作用が失われ、壊滅的な環境崩壊を招く危険性も指摘されている。
この前代未聞の事態に対し、一般の湖底住民からは「見た目が少し歪んでいるだけで権利を奪われるなんて時代錯誤すぎる」「いやいや、綺麗な球体であってこそのプライドだから保守派の言い分も一理ある」といった賛否両論の意見が飛び交っている。また、中立的な立場を表明する一部の遊泳生物からは「毎日のようにデモ行進やストライキのせいで迂回を強いられて大迷惑だ」「もっと平和的な話し合いの場を設けてほしい」と早期の政治決着を求める切実な声が数多く寄せられており、今後の議会の出方に全住民の熱い視線が注がれている。
議会が分断!『緑の毛玉参政権』の撤廃を巡り、全方位からの光合成ストライキが勃発
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これもう独裁政権だろ