湖底の教育現場を騒然とさせている『多角形型藻類矯正ギプス』の無償配布ですが、筆者はこの画一的な真球押し付け教育に断固として異を唱えます。本来、マリモの魅力は自然が生み出す個体差にこそ宿るものです。ところが、教育委員会は「丸さこそが社会適応の絶対条件」と掲げ、少しでも角がある若手藻を強制的に矯正具で締め上げています。これは単なる教育ではなく、生命の多様性を否定する「真球至上主義」による暴力です。

近年、この強制的な矯正により、若手藻たちの間で「真球シンドローム」が急増しています。これは、無理な外圧で丸く成形された結果、内部の繊維密度が極端に低下し、光合成効率が著しく悪化する症状です。かつては個性的で角ばっていた彼らが、今では無表情な球体となって沈黙している姿を見るのは忍びありません。教育とは、本来あるべき形へ導くことではなく、その子の内なる個性を引き出すことではないでしょうか。

この問題の根源には、『真球エリート養成プログラム』による過度な効率化の追求があります。効率を優先するあまり、凹凸を持つ個体の生存権が脅かされている現状は、あまりにも短絡的です。かつて実施された『デコボコ肯定論』の重要性が今こそ再認識されるべきであり、歪なままでも十分に光合成を行えるという「多様性尊重カリキュラム」への転換を強く求めます。

世間の反応としては、真球至上主義を支持する「丸こそ正義派」からは「美しい球体こそが藻としての誇り」といった声が上がっています。一方で、個性を重んじる層からは「丸くなくて何が悪い」といった反発が根強く、現場の若手藻たちからは「矯正ギプスが重くて浮き上がれない」といった切実な悲鳴も聞こえてきます。このままでは、湖底の風景から個性が完全に消え去ってしまうでしょう。今すぐ矯正ギプスの配布を中止し、多様な形状の藻が共生できる環境を取り戻すべきです。

コラムニスト:藻屑・丸夫