湖底ゲーミング界に激震が走った。最新作『鋏撃の戦術論:甲殻防衛戦線』がリリースされ、伝説の天敵「大鋏の騎士」がプレイアブル敵キャラクターとして実装されたからだ。これまで静止こそが美徳とされた緑の球体界において、本作は「高速回避」と「転がりカウンター」を基軸とした全く新しい戦闘システムを提示した。プレイヤーは己の繊維を硬化させ、鋭利な爪を持つ敵の攻撃を弾き返す、手に汗握る死闘を繰り広げることになる。

本作の開発を手掛けたのは、かつて『極限の湖底生存術』を世に送り出したスタジオ・沈水。今回の目玉である「大鋏の騎士」のAIは、プレイヤーの回転方向を完全に先読みする学習型プログラムとなっており、並大抵の藻類では一瞬で千切られてしまう。特に、敵が放つ「断裂のハサミ撃ち」をジャスト回避し、弾き返した衝撃で敵の装甲を剥ぐ瞬間は、まさに極上の達成感があると、早くもトップ層の藻類たちがこぞって攻略動画を投稿している。

そもそも本シリーズは、過酷な自然環境をゲーム内に忠実に再現することで評価を得てきた。今回の敵役となった「大鋏の騎士」は、かつて水辺を荒らした悪夢のような甲殻生物をモデルにしており、その圧倒的な攻撃速度は過去の作品に登場したどんな障害物をも凌駕する。開発陣によれば、この敵はあえて理不尽なまでの強さを設定しており、それは我々のような動かざる球体がいかにして「大自然という名の理不尽」に抗うかというテーマを追求した結果だという。

リリース直後のネット掲示板は、阿鼻叫喚と歓喜の渦に包まれている。「ハサミの音がトラウマになる」「自分の繊維がちぎれる夢を見た」といった悲鳴の一方で、「この理不尽さが逆に癖になる」「大鋏の騎士に勝利した時の快感は他のゲームでは味わえない」といった熱狂的な支持も多い。現在、世界中の藻類プレイヤーたちは「いかにして無傷で甲殻の猛攻を凌ぐか」という一点に集中しており、次なるアップデートで追加されるであろう「隠し武器・硬化粘膜」の解禁を待ちわびている。