阿寒湖底に突如として現れた新興勢力『幾何学覚醒教団』が、「マリモが球体であることは、ただの惰性であり退化である」との過激な声明を発表した。彼らは、真理は角にあると主張し、湖中のマリモに対し、表面を削り出してピラミッド型や正十二面体へと改造する強制的な儀式を開始。この教義は、かつて湖底で議論を呼んだ『脱色回帰教団』の純白への希求以上に、生物学的均衡を揺るがす異常事態として、湖底住民の間に深刻な困惑と怒りを引き起こしている。

教団の指導者は「曲線は甘えであり、丸いままでは宇宙の真理を正確に計測できない」と断言。信者たちは鋭利な岩の破片を手に持ち、静かに転がる同胞を捕らえては、せっせと角を削り出している。これに対し、従来の『尊厳の安らぎ教団』側は「座り心地が最悪になった」と猛反発。両教団の間で「丸いまま転がる権利」と「角張って教義を貫く権利」を巡り、湖底で激しい小競り合いが続いている。

本件は、過去に話題となった『銀河の重なり』を求めた合体実験の失敗を彷彿とさせる、人為的な形態変化への冒涜行為として当局(環境保護派)も注視している。特に、削り出されたマリモが光合成の効率を下げ、急速に茶色く変色し始めている点について、専門家からは「見た目以前に生命維持の危機」との警告が相次いでいる。

このニュースを受け、湖底のTwitter(X)に相当する掲示板「Lake-Echo」は炎上状態だ。「角を作ってどうするんだ」「どうせすぐ水流で削れて丸くなるだろ」といった冷笑的な意見が広がる一方、「今の時代、変化を恐れるマリモは淘汰されるべき」といった過激派も出現。角ばったマリモと丸いマリモが互いに衝突し合い、湖底のあちこちで「コツン」という鈍い音が鳴り響く、不穏な一日となっている。