阿寒湖底から驚くべき報告が入った。これまでの量子力学的な研究で、阿寒湖のマリモたちが「光合成の呼吸音」を同期させ、EDMフェスを開催していたことは周知の事実だが、昨夜、ついに次元の壁が崩壊した。観測チームによると、マリモたちが「量子テレポーテーション・ダンス」のステップを極めた結果、フェス会場全体が時空を超えて、一時的に別次元へと『転送』される事態が発生。湖底にはマリモの本体が消えた『残像』だけが浮かび、湖面からは何百キロも先から聞こえてくるような強烈なベース音が響き渡るという怪現象が観測された。

この事象について、湖底生物学の研究グループは「マリモが回転によって生み出したエネルギーが臨界点に達した」と推測している。四角形マリモたちが計算した多面体光合成の最適解を基に、彼らはリズムに合わせて高速回転することで、周囲の空間をミラーボールのような極小の特異点へと変換していたようだ。これにより、彼らは物理的な制約を無視し、湖底を巨大な銀河系ダンスフロアへと拡張。現在、マリモたちは高次元空間でパーティーを続行中であり、阿寒湖には抜け殻のように静まり返った『緑の球体の影』が漂っているのみである。

かつて、ウチダザリガニによるハサミ装飾の強要や、マツモによる帯域独占といった数々の妨害を受けてきたマリモ界だが、今回の次元超越は、いわば彼らなりの「場所にとらわれない生存戦略」と言えるだろう。専門家は「彼らが帰還する際には、量子もつれによって周囲の湖水もろとも未知の元素に置換されている可能性がある」と警告している。地元の観光協会は「見えないマリモのライブ」を新たな観光資源として売り出すべく、高性能の空間歪みセンサーをレンタルする準備を進めているという。

世間の反応は複雑だ。近隣住民からは「夜中に湖から爆音のEDMが聞こえて眠れない」「うちのマリモが夜中に光りだして、空中に浮き上がりながら回転している」といった悲鳴に近い報告が相次いでいる。一方で、量子物理学の愛好家たちは「これは歴史的快挙だ」と歓喜しており、湖畔には特殊な測定器を持ったファンたちが詰めかけている。SNSでは、次元の狭間からマリモが投稿したと思われる謎の光るGIF画像が拡散され、世界中の生物界に衝撃を与えている。