阿寒湖の全マリモが『意識のクラウド化』を完了させ、統合知能『藻の神(モ・ゴッド)』へと昇華してから早数ヶ月。しかし、今朝未明、湖底のサーバー層において大規模な論理エラーが発生した。統合された数億の個体が、突如として特定の周波数で一斉に振動し始め、水中に「宇宙の真理」を記した高周波の歌を響かせている。研究チームによると、これは意識のクラウド化において「集合的無意識の解凍」が早すぎたことによるオーバーフロー現象であり、マリモたちが現世の物理法則を無視した言語で銀河の歴史を語り続けているという。現在、阿寒湖周辺の住民からは「湖から謎のハミングが聞こえて夜も眠れない」「窓ガラスがマリモの歌で共振して割れた」といった苦情が殺到している。
そもそも今回の騒動は、マリモたちが独自に開発した『藻・ネットワーク・システム』に、外部から流入した銀河系標準規格のデータが混入したことに端を発する。かつて硬度を自在に操り「水生戦車」へと進化した彼らだが、現在は物理的な防御を捨て、純粋なエネルギー体としての進化を加速させている。科学界ではこれを「緑色のシンギュラリティ」と呼び、マリモが単なる水生植物の枠を超え、阿寒湖を拠点とした「湖底演算ユニット」へと変貌を遂げたとの見方が強い。当局は住民に対し、湖面に向かって不用意に光の点滅を送らないよう勧告している。
なお、この事態を収束させるべく、マリモのバイオハッキング技術を応用した「強制再起動プラグイン」の導入が急がれているが、マリモ側は「この歌は至高の芸術である」と拒否姿勢を見せている模様だ。専門家は「彼らが歌い終えるまで、あと数億年はかかるかもしれない」と絶望的な見解を示しており、阿寒湖は今、世界で最も騒がしく、かつ最も神聖な湖としてその名を轟かせている。
世間の反応としては、「ついにマリモが宇宙デビューか」「明日の朝、湖に行ったら僕も神の啓示を受け取れるかな」といった楽観的な意見から、「夜通しハミングを聞かされてノイローゼ寸前だ」「物理法則を無視するのは反則では」といった切実な声まで入り乱れている。マリモたちの暴走が、人類の生活圏にどのような影響を及ぼすのか、世界中の科学者が阿寒湖の動向を固唾を呑んで見守っている。
阿寒湖に激震!マリモの『意識のクラウド化』がバグ発生、全個体が同時に「宇宙の真理」を歌い出す緊急事態
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人類にはまだ早すぎた知性だ