漸化式の定義と一般項

By | 2016年10月22日

前回は群数列について解説しました。今回から漸化式について解説します。

漸化式は、数列の項がそれ以前の項の関数を使って再帰的に求められる等式のことです。

等差数列の漸化式

漸化式は、初項 $a_1$ と、ある項 $a_n$ とその次の項 $a_{n + 1}$ との関係式から成ります。

練習問題1

次の漸化式で定められる数列の一般項は?

$a_1 = 1, a_{n + 1} = a_n + 4$ $(n = 1, 2, 3, \cdots)$

答え

$a_{n + 1} = a_n + 4$ より、

$$a_{n + 1} - a_n = 4$$

よって、項の差が常に 4 であることがわかります。

つまり、この数列は初項 1、公差 4 の等差数列です。

$$a_n = 1 + 4(n - 1)$$

$$a_n = 4n - 3$$

練習問題2

次の漸化式で定められる数列の一般項は?

$a_1 = 7, a_{n + 1} = a_n - 5$ $(n = 1, 2, 3, \cdots)$

答えを見る

$a_{n + 1} = a_n - 5$ より、

$$a_{n + 1} - a_n = -5$$

よって、項の差が常に -5 であることがわかります。

つまり、この数列は初項 7、公差 -5 の等差数列です。

$$a_n = 7 - 5(n - 1)$$

$$a_n = -5n - 12$$

等比数列の漸化式

練習問題3

次の漸化式で定められる数列の一般項は?

$a_1 = 2, a_{n + 1} = -3a_n$ $(n = 1, 2, 3, \cdots)$

答え

$a_{n + 1} = -3a_n$ より、

$$\frac{a_{n + 1}}{a_n} = -3$$

よって、この数列は初項が 2、公比が -3 の等比数列であるから、一般項は以下のように書けます。

$$a_n = 2 \cdot (-3)^{n - 1}$$

練習問題4

次の漸化式で定められる数列の一般項は?

$a_1 = 5, a_{n + 1} = \frac{2}{3}a_n$ $(n = 1, 2, 3, \cdots)$

答えを見る

$a_{n + 1} = \frac{2}{3}a_n$ より、

$$\frac{a_{n + 1}}{a_n} = \frac{2}{3}$$

よって、この数列は初項が 5、公比が \frac{2}{3} の等比数列であるから、一般項は以下のように書けます。

$$a_n = 5 \cdot \frac{2}{3}^{n - 1}$$

複雑な漸化式

等差数列、等比数列にならない漸化式です。この場合はシグマを使って一般項を求めることになります。

練習問題5

次の漸化式で定められる数列の一般項は?

$a_1 = 2, a_{n + 1} = a_n + 3n$ $(n = 1, 2, 3, \cdots)$

答え

$a_{n + 1} = a_n + 3n$ より、

$$a_{n + 1} - a_n = 3n$$

よって、$n \geqq 2$ のとき、

$$a_n = a_1 + \displaystyle \sum_{k = 1}^{n - 1} a_k$$

$$= 2 + 3 \displaystyle \sum_{k = 1}^{n - 1} k$$

$$= 2 + 3 \times \frac{1}{2}(n - 1)n = \frac{3}{2}n^2 - \frac{3}{2}n + 2$$

これは、$n = 1$ のときも成り立つから、この数列の一般項は以下のように書けます。

$$a_n = \frac{3}{2}n^2 - \frac{3}{2}n + 2$$

練習問題6

次の漸化式で定められる数列の一般項は?

$a_1 = 1, a_{n + 1} = a_n + 4 \cdot 3^n$ $(n = 1, 2, 3, \cdots)$

答えを見る

$a_{n + 1} = a_n + 4 \cdot 3^n$ より、

$$a_{n + 1} - a_n = 4 \cdot 3^n$$

よって、$n \geqq 2$ のとき、

$$a_n = a_1 + \displaystyle \sum_{k = 1}^{n - 1} a_k$$

$$= 1 + 4 \displaystyle \sum_{k = 1}^{n - 1} 3^k$$

$$= 1 + 4 \cdot (3^1 + 3^2 + \cdots + 3^{n-1})$$

ここで、括弧の中は、初項 3、公比 3 の等比数列の和なので、等比数列の和の公式より

$$= 1 + 4 \cdot \frac{3 \cdot (3^{n - 1} - 1)}{3 - 1}$$

$$= 1 + 6 \cdot (3^{n - 1} - 1)$$

$$= 6 \cdot 3^{n - 1} - 5$$

$$= 2 \cdot 3^n - 5$$

$n = 1$ のとき、$a_1 = 2 \cdot 3^1 - 5 = 1$ となるので、すべての n についてこの式が成り立ちます。

以上のことから、一般項は以下の式で書けます。

$$a_n = 2 \cdot 3^n - 5$$

変形が必要な漸化式

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