麻雀の和了点数を計算する

実際の雀卓で麻雀を楽しく遊ぶには、和了(アガリ)の点数計算を行う必要があります。このページでは、麻雀初心者のための点数計算の考え方について紹介します。

翻数と符数

まず、和了の点数を決める要素についてです。点数表を見てみると、の2つの項目があることがわかります。

後ほど詳しく紹介しますが、この表の点数を覚える必要はありません。

親の点数表

1翻 2翻 3翻 4翻 5翻 6翻 7翻 8翻 9翻 10翻 11翻 12翻 13翻以上
20符 ロン - 2000 3900 7700 満貫 跳満 倍満 三倍満 数え役満
ツモ - 700 1300 2600
30符 ロン 1500 2900 5800 11600
ツモ 500 1000 2000 3900
40符 ロン 2000 3900 7700 満貫
ツモ 700 1300 2600
50符 ロン 2400 4800 9600
ツモ 800 1600 3200
60符 ロン 2900 5800 11600
ツモ 1000 2000 3900
70符 ロン 3400 6800 満貫
ツモ 1200 2300
80符 ロン 3900 7700
ツモ 1300 2600
90符 ロン 4400 8700
ツモ 1500 2900
100符 ロン 4800 9600
ツモ 1600 3200
110符 ロン 5300 10600
ツモ 1800 3600

親の和了における満貫以上の特殊な点数処理は、以下のようになります。

満貫 跳満 倍満 三倍満 役満
ロン 12000 18000 24000 36000 48000
ツモ 4000 6000 8000 12000 16000

ツモであれば、3人の子から均等に点数を受け取ります。

子の点数表

1翻 2翻 3翻 4翻 5翻 6翻 7翻 8翻 9翻 10翻 11翻 12翻 13翻以上
20符 ロン - 1300 2600 5200 満貫 跳満 倍満 三倍満 数え役満
ツモ - 700/400 1300/700 2600/1300
30符 ロン 1000 2000 3900 7700
ツモ 500/300 1000/500 2000/1000 3900/2000
40符 ロン 1300 2600 5200 満貫
ツモ 700/400 1300/700 2600/1300
50符 ロン 1600 3200 6400
ツモ 800/400 1600/800 3200/1600
60符 ロン 2000 3900 7700
ツモ 1000/500 2000/1000 3900/2000
70符 ロン 2300 4500 満貫
ツモ 1200/600 2300/1200
80符 ロン 2600 5200
ツモ 1300/700 2600/1300
90符 ロン 2900 5800
ツモ 1500/800 2900/1500
100符 ロン 3200 6400
ツモ 1600/800 3200/1600
110符 ロン 3600 7100
ツモ 1800/900 3600/1800

子がツモによる和了を行った場合、親からは子の倍の点数を得ることができます。上の表におけるツモの点数の見方は 親から受け取る点数/子から受け取る点数 です。

子の和了における満貫以上の特殊な点数処理は、以下のようになります。

満貫 跳満 倍満 三倍満 役満
ロン 8000 12000 16000 24000 32000
ツモ 4000/2000 6000/3000 8000/4000 12000/6000 16000/8000

点数を計算する式

上記の表の点数は、以下の式によって算出されています。

表の点数をすべて覚えるのは大変ですので、普通はこの計算式に当てはめて点数を計算をします。

点数 計算式
子のロン和了 符数 × 2(翻数 + 2) × 4
親のロン和了 符数 × 2(翻数 + 2) × 4 × 1.5
子のツモ和了時の子の支払い 符数 × 2(翻数 + 2)
子のツモ和了時の親の支払い 符数 × 2(翻数 + 2) × 2
親のツモ和了時の子の支払い

10の位の端数は切り上げられます。

例えば、「親の2翻30符」という和了の場合の点数は、以下のように計算できます。

30 × 2(2 + 2) × 4 × 1.5 = 30 × 16 × 6 = 2880 → 2900

つまり、最終的な得点を算出するためには、上記の計算式に当てはめる「翻」と「符」の2つの要素について理解する必要があります。

この式を見るとわかるように、満貫未満の場合「翻数が1増える」または「符数が2倍になる」と点数がおよそ2倍となります。切り上げがあるため、正確に2倍とはならないことがあります。

翻数とは

翻数(ハンスウまたはファンスウ)とは、役とドラによる点数のことです。翻数が1以上なければ和了することはできません。

最も点数に関わる要素であり、数え方も比較的単純です。各役が持つ翻数は以下のようになります(役自体の詳細については割愛します、また役名は略称で記載しているものもあります)。

副露(鳴き)によって翻数が下がる役もあります。

役名 門前での翻数 副露後の翻数
立直(リーチ) 1 0(宣言不可)
一発 1 0(立直ができないので成立せず)
門前ツモ 1 0(門前ではないため)
海底(ハイテイ) 1 1
河底(ホウテイ) 1 1
嶺上(リンシャン) 1 1
槍槓(チャンカン) 1 1
役牌(ヤクハイ) 1 1
平和(ピンフ) 1 0
断么九(タンヤオ) 1 1
一盃口(イーペーコー) 1 0
ダブル立直 2 0(宣言不可)
三色同順(サンショクドウジュン) 2 1
三色同刻(サンショクドウコウ) 2 2
三暗刻(サンアンコウ) 2 2(刻子3つ以外の鳴きのみOK)
一気通貫(イッキツウカン) 2 1
七対子(チートイツ) 2 0(成立せず)
対々和(トイトイホー) 2 2
三槓子(サンカンツ) 2 2
二盃口(リャンペーコ) 3 0
純全帯公九(ジュンチャン) 3 2
混一色(ホンイツ) 3 2
小三元(ショウサンゲン) 4(2 + 2) 4(2 + 2)
混老頭(ホンロウトウ) 4(2 + 2) 4(2 + 2)
清一色(チンイツ) 6 5

(役満の役は固定点数なので、上記の表には記載していません)

役は複合するため、それらの合計値が役による翻数となります。それに加え、和了時に手牌にあるドラ牌1つに付き翻数が1追加されます。

例えば、以下のような手牌で、門前でリーチを行って、次順のツモ牌が和了牌だった場合、

リーチ、一発、門前ツモの和了の手牌

以下の役によって計3翻となります。

さらに、手牌にドラ牌が1つあった場合、1翻が加わり計4翻となります。

リーチ、一発、門前ツモ、ドラの和了の手牌

和了の形による役はありませんが、リーチや門前ツモなどの行為役によって得点の高い和了となる場合があります。

符数とは

上記の翻数が4以下の場合には、符数が点数に関わります。符は和了によって20符が付くため、最低でも20符となります。

この20符に加えて、以下の4つによって加算される場合があります。

  1. 和了の種類
  2. 面子の種類
  3. 雀頭の種類
  4. 待ちの種類

1.和了の種類

ツモで和了するか、ロンで和了するかによって与えられる符の数が変化します。また、門前かどうかでも変化します。

和了の種類 門前 鳴きあり
ツモ 2 2
ロン 10 0

ツモの場合は、鳴きの有無にかかわらず2符が追加されます。ロンの場合は、鳴いていない場合に限り10符が追加されます。

2.面子の種類

面子とは、3つの牌(槓の場合は4つの牌)によって作られる以下のような組のことです。

麻雀の面子(順子と刻子)の例

連続する3つの数字からできる面子を順子シュンツ)、3つの同じ数字からできる面子を刻子コーツ)と呼びます。槓によって作られた、4つの牌による面子は槓子カンツ)と呼びます。

これらのうち、符の計算に関わる面子は順子以外です。

面子の種類 鳴きの有無 面子の内訳 符数
刻子 あり(明刻) 2〜8 2
1、9、字牌 4
なし(暗刻) 2〜8 4
1、9、字牌 8
槓子 あり(明槓) 2〜8 8
1、9、字牌 16
なし(暗槓) 2〜8 16
1、9、字牌 32

以下のように、端の数字の牌や字牌(これらをまとめて幺九牌と呼びます)で作った場合は、それ以外の場合の2倍の符数となります。

幺九牌のみで作られた刻子の例

鳴いた場合は符数が半減します。

3.雀頭の種類

雀頭とは、面子以外の2つの同じ種類の牌でできる部分のことです。

手牌の中の雀頭の例

雀頭が字牌の場合のみ符数が加算されます。ただし、自風または場風ではない風牌(東、南、西、北)は対象外です。

牌の種類 符数
白、發、中 2
風牌 自風または場風 2
自風かつ場風 4

4.待ちの種類

聴牌(テンパイ)の形によって符が加算される場合があります。
待ちの種類 符数
辺張待ち(ペンチャン) 2
嵌張待ち(カンチャン)
単騎待ち(タンキ)
ノベタン待ち
上記以外 0

いわゆる「端待ち」や「間待ち」のような、比較的アガりにくい待ちをした場合に符数が加算されます。

ノベタン待ちとは、両面待ちとも単騎待ちとも取れる場合の待ち方です。この場合は、符数が高くなる単騎待ちと考えて良いということになっています。

符数計算の例

翻数の説明のときに紹介した、以下の手牌の符数を実際に計算してみましょう。ただし、リーチと一発があるとします。

和了時の手牌の符数計算

まず「和了の種類」ですが、これはツモなので符数は +2 です。和了によって初めから20符が与えられるので、この時点での合計の符数は、

20 + 2 = 22

です。次に「面子の種類」ですが、3つの順子と1つの刻子(暗刻)があります。順子には符は付かないので、関係あるのは六筒の暗刻だけです。

幺九牌による暗刻ではないので、符数は +4 です。したがって、この時点での合計符数は、

22 + 4 = 26

です。次に「雀頭の種類」ですが、これは字牌ではないので符は付きません。最後に「待ちの種類」を見てみると、単騎待ちですので符数は +2 です。よって、

26 + 2 = 28

これが符数の合計値となります。しかし、これで終わりではありません。符数の一の位は切り上げとなり、10の倍数として決定されます。

したがって、この場合の最終的な符数は 30 となります。

つまり、符数が 22 でも 28 でも最終的には 30 となります。このように、幺九牌による刻子などがない場合、符数は20か30になる場合が多いです。

この和了による翻数は、上記の通り「4翻」ですので、この和了は「4翻30符」となります。

冒頭で紹介した以下の式に数値を当てはめてみます。

子の支払 = 符数 × 2(翻数 + 2) = 30 × 64 = 1920 → 2000点

親のであれば、この2倍である 1920 × 2 = 3840 → 3900点となります。

つまり、和了者が親であれば3900点オール、子であれば親から3900点、子から2000点となります。

例外的な符数

以下の役は、符数に上記の計算が適用されず、固定値が与えられています。

役名符数
平和(ピンフ)のツモ和了 20
平和(ピンフ)のロン和了(喰い平和) 30
七対子(チートイツ) 25

点数計算の練習問題

素早く点数計算を行うためには練習が欠かせません。以下の点数計算問題に挑戦してみましょう。

練習問題1

東場で北家が以下の和了を行いました。ドラは無くリーチの宣言もありません。

点数計算の練習問題 和了の形1

これは何翻、何符、何点ですか。

答えを見る

役は「断么九」のみで1翻です。

符数は、鳴きのないロンなので10符、手牌に么九牌ではない暗刻があるので4符が加算され、合計では20 + 10 + 4 = 34 → 40符です。

以上より、子の1翻40符の和了ですので、放銃者1人から1300点を受け取ることになります。

計算式に当てはめると、以下のように計算できます。

支払点数 = 40 × 23 × 4 = 320 × 4 = 1280 → 1300点

練習問題2

南場で親が以下の和了を行いました。赤以外のドラはありません。

点数計算の練習問題和了の形2

これは何翻、何符、何点ですか。

答えを見る

役は「役牌(東)」「三色同順(鳴きあり)」で2翻です。さらに赤ドラが2つ(ドラドラ)で2翻が追加されます。合計の翻数は4翻です。

符数は、ツモなので2符、么九牌(東)の明刻が4符、場風の雀頭(南)なので2符、単騎待ちなので2符が加算され、合計は20 + 2 + 4 + 2 + 2 = 30符です。

以上より、親の4翻30符ですので3900点オールです。

計算式に当てはめると、以下のように計算できます。

支払点数 = 30 × 26 × 2 = 30 × 64 × 2 = 3840 → 3900点

このような手牌の画像は 麻雀手牌画像作成ツール で作ることができます。

おしまい

以上は麻雀の点数計算の基本ですが、場合によってローカルルールが加えられることがあります。実際に遊びながら覚えると良いでしょう。

当サイトで使用している牌の画像は、下記のサイトで配布しているものを利用させていただいております。

手牌画像ジェネレーター - 麻雀で何切る!?

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