普通の白米(うるち米)と餅米との違い・餅の栄養について

最終更新日時 : 2017年8月20日
切り餅

あけましておめでとうございます。

正月の時期によく食べる餅について、うるち米と比較した栄養や豆知識について紹介します。

白米ともち米の違い

(もち米)もうるち米(普通の白米)も、主成分はデンプンであることに違いはありません。

しかし、デンプンを構成する成分には、アミロースアミロペクチンという2つの種類の糖が存在します。この2つはどちらもブドウ糖グルコース)がたくさん繋がってできる糖(多糖類)です。

グルコースは以下のような構造を持ちます。

α-D-グルコースの化学構造

(グルコースの詳細についてはこちらを御覧ください → グルコース – 健康用語事典

しかし、その繋がり方が異なります。

  • アミロース: α-D-グルコースが直鎖状に並んだもの
  • アミロペクチン: α-D-グルコースが分枝状に並んだもの

これらデンプンの構造を図で表すと、以下のようになります。

アミロースとアミロペクチンの構造の違い

出典: 働くタンパク質 – 酵素パワーとその仕組み – 金沢大学工学部物質化学工学科 分子設計講座 国本浩喜

そして、この2つの糖がどれだけの割合で含まれているかによって、デンプンの性質が変化します。

餅米は、アミロペクチンが100%で、アミロースが含まれていません。餅米にはアミロースを生成する遺伝子がないからです。

普通の白米はアミロースを20%程度含んでいます。

デンプンのアミロースとアミロペクチンの含有比は、植物の種類や品種によって異なり、例えば、同じイネ種子(コメ)でもウルチ米のアミロース含量は20%であるのに対しモチ米は0%、つまりアミロペクチンを100%含んでいる。この事が、モチ米の粘りに関係している。
アミラーゼを題材とした酵素反応の実際 理科教育講座 川村三志夫

これによって見た目も変わります。うるち米は半透明ですが、もち米は白く不透明です。

また、炊いた米や餅を冷蔵庫(2〜3℃)の環境に置くと劣化が起こりますが、アミロースはアミロペクチンに比べて劣化しやすいそうです。

もち、パン、ご飯のように、水分が30~60%の食品が最も老化が起こりやすいとされています。
温度は2~3℃の時、老化しやすくなっています。冷蔵庫にごはんやパンを入れると、老化を促進させてしまいます。

でんぷんには、アミロースとアミロペクチンという2つの成分があり、老化のしやすさが異なります。
アミロースの方が老化は起こりやすく、従ってアミロースを含まないもち米よりうるち米の方が老化しやすくなります。
また、砂糖はでんぷんの老化を遅らせる効果があるので、それらを含む団子や和菓子は柔らかさを保つことができるのです。
玉川学園・玉川大学 みんなの広場「日本のお友達5」

普通の米と餅の栄養の比較

普通の白米(100g)と餅(100g)の栄養をそれぞれ表にまとめます。

出典: 文部科学省 食品データベース

(1) 穀類/こめ/[水稲めし]/精白米/うるち米
(2) 穀類/こめ/[もち米製品]/もち

栄養 (1) (2)
水分 60.0g 44.5g
タンパク質 2.5g 4.0g
脂質 0.3g 0.6g
炭水化物 全体 37.1g(単糖当量は 38.1mg) 全体 50.8g(単糖当量は 50.0mg)
食物繊維 0.3g 食物繊維 0.5g
ミネラル 0.1g(最も多いのはリンで 34mg) 0.1g(最も多いのはカリウムで 32mg)
ビタミン 微量

餅の方が水分が少なく、タンパク質炭水化物が多いです。

ミネラルやビタミンに関してはほとんど差がなく、そもそも含まれる量も微量です。モリブデンは摂取基準を満たす量が含まれますが、これは様々な食品に含まれているため不足することが少ない栄養素です。

以上のように、餅になったからといって、ある栄養素が増えるということはないようです。

逆に言えば、お米とほぼ同じ栄養成分が補給できるため、冬や正月時期などは、お米の代わりの糖質(炭水化物)源とすることができます。

茹でたり焼いたり様々な食べ方が楽しめるのも餠の魅力の一つです。ただし、お子様や御高齢の方などは喉に餅が詰まる危険がありますので、注意が必要です。

参考: 食用作物学II (イネについて) 第二回 形態学的視点から 作物学研究室 柏木純一

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